「一般納税人資格って何?」

 

 「一般納税人資格」、これは中国でビジネスをやっている者にとっては、初めての大きな関門となるものである。

 

 大企業はあまり気にしなくてもよいが、うちらみたいな中小企業にとっては、進出してから、この関門の大き

 

 さに立ちくらみすら覚えてしまう。(僕は日本に帰りたくなった)

 

 

 要は「年間180万元(増値税抜き)の売上げを上げなさい。」

 

 これが資格をもらうための第一条件である。

 

 年間180万元、日本円で2700万円(1元=15円の場合)の売上を上げるということ。

 

大企業は、当然日本親会社のバックもあるので、この障害は問題なくクリアー出来る。 万歳!万歳!

 

 

問題は、中小企業・・・・・

 

中小企業の場合、日本本社自体も資金的余裕がない上、夢を抱いて、無理をして、中国への進出をしていると

 

ころが多い。(勝算があるのと、本当に勝つ=成功するのは別問題!!)

 

日本親会社も中国子会社は当然かわいいのだが、日本で生き残っていくのも大変なのに、中国子会社の為に、

 

品質問題等の多い中国から、中国子会社を通じて、安定的に注文を出してあげるといった余裕もないのが実情。

 

下手したら、子会社をかばうあまりに、親まで・・・・、といった悲惨な状況になってしまう。

 

よって親会社からは、「日本は日本で頑張るから、そっちはそっちで頑張ってくれ!!」という半ば突き放され

 

た状態になることが多い。

 

 

「わしは一体どうすればいいのか?」

 

立ち上がったばかりの中国子会社に、上司の命令で、やむなく単身赴任させられた方々の率直な意見です。

 

言葉もわからず、習慣や考え方も違う中国に配置され、ごく最小限の武器・食料・人員だけで、世界でも類を

 

みない超激戦地である中国での戦闘に身を投じ、身も心もボロボロになりながらも闘っている勇士の姿をたく

 

さん見てきました。

 

 

それでは中国子会社はどうなるの?一体どうすればいいの?

 

日本親会社だけに頼っててはいけないので、当然日本親会社以外の得意先を見つけ、売上げをあげる。

 

悲しいですが、唯一これしか道はありません。

 

言葉・習慣・考え方も異なる異国の地で、いきなり2700万円の売上げをあげる。

 

これは、日本国内で、前年度より2億円くらい売上げをUPさせるようなもの。

 

これが、中国に進出してしまった我らが中小企業が必ず直面し、かつ逃げることの出来ない宿命なのです。

 

 

話しがかなりはずれてしまいましたが、本題に戻します。

 

そこまでして「一般納税人資格」って必要なの?

 

このように思われる方々も多いのではないでしょうか。

 

僕もそう思いましたし、「資格なんていらんわ。」とも考えました。

 

しかし、現実は厳しいもので、「一般納税人資格」が有るのと、ないのとでは、差が大きすぎるくらい大きいの

 

です。この資格は中国で成功するための必須条件なのです。

 

 

まず納める税金が違います。(具体的には増値税の控除が違うのですが・・・)

 

資格があれば、基本的に納める税金は安くなり、資格がないと高くなります。

 

 よって利益が13〜17%は下がってしまいます。(詳しくは、「中国増値税についての検証」をご覧下さい。)

 

売上げが低い上に、利益がここまで低くなってしまうので、黒字化なんて絶対無理ですわ。

 

これはかなり大きい問題です。

 

その次に大きな問題なのですが、お客さんから100%嫌がられます。

 

これは致命的な問題となります。資格がないと伝票発行にも様々な制限が加えられ、苦労して伝票発行しても、

 

お客さんから、売上伝票の受け取り拒否という悲惨な問題もおきる場合もある。

 

何故なら、資格がないと売上伝票に、増値税17%のうち、4%しか計上して売上げを発行することができな

 

いので、残り13%は、個別に努力してお客さんからもらわなければならない。といった訳のわからない事に

 

なってくる。しかし国には増値税17%分をちゃんと支払わなければならないので、資金繰りも悪化するので、

 

必死になってお客さんにお願いするしかない。

 

しかしお客さんは、「はい、そうですか。」と、すんなりとは払ってはくれない。

 

「それはおたくの会社の問題でしょう。」

 

「一般納税人資格がないのが悪い!だから支払わない。」

 

「注文してあげるけど、13%は支払わないよ。」

 

好き放題さんざん文句を言われ、時には逆ギレされ、・・・・・・・結局はもらえない。

 

挙句の果てには「資格がない会社から物を買うとややこしいから、今後は買わない。」等の駄目出し打が連発!!

 

中国人は、こういった交渉力には大変優れているので、回収するのはかなり困難である。

 

お客さんが、日系企業でも安心できない。何故なら日系企業でも経理は中国人がやっていることが多いから・・・

 

 

結局、売上げ2700万円を上げるために、一生懸命営業活動をし、努力するのだが・・・・

 

会社は利益が出にくい体質なのに、売ってからも税金分13%の回収に振り回される。回収できないことも多

 

いのに、17%はちゃんと支払わなければならない。余計に資金も利益もなくなってゆく。

 

それ以外に、人員も少ないのに、回収という非効率な活動に、時間がとられ、新しい売上げを上げる為の営業

 

活動自体にも支障が出てくる事になってくる。

 

営業活動とは種まきが必要なのに、その活動自体に支障をきたす事となり、結果これがボディーブローのよう

 

に後から本当に効いてきて、ますます立ち直れなくなります。

 

これが一般納税人資格のない中小企業の実情です。

 

 

運よく資格を得ることが出来ても、資格を維持してゆくには、ずっと年間180万元は達成しなあかん!!

 

運悪く資格が剥奪されると、次にまた資格をもらうには、かなり厳しい条件が付与されます。

 

現実的には、市場退去宣告に近い感じです。

 

 

たった年間180万元、されど年間180万元!!

 

中国という戦地に赴任した人は、中国で商売を続ける限りすっと憑いてまわる宿命です。

 

戦友達のご活躍を心から祈ってます!!!!負けずに頑張りましょう!!!!