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PEEKとは?金属代替に最適な高機能樹脂「スーパーエンプラ」の特性と用途を徹底解説

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高温・高圧・高負荷といった過酷な環境でも優れた性能を発揮する高機能樹脂「スーパーエンジニアリングプラスチック(スーパーエンプラ)」。その中でも圧倒的なバランス性能を誇るのが「PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)」です。

本記事では、PEEKの基本特性、用途事例、他のスーパーエンプラとの比較まで、技術者や開発担当者向けにわかりやすく解説します。

PEEKの主な特性(代表値)

  • 融点:約343℃
  • 連続使用温度:約260℃
  • 引張強度:90〜100 MPa
  • 絶縁耐力:20〜30 kV/mm
  • 吸水率:0.1%未満(寸法安定性◎)

PEEKの5つの特徴

  1. 高耐熱性:連続使用温度は260℃でエンジン周辺部品にも対応。
  2. 耐薬品性:酸・アルカリ・溶剤に強く、化学プラントや医療機器に最適。
  3. 高強度・高剛性:軽量で金属代替として優秀。
  4. 優れた摺動性:摩耗に強く、ギア・ベアリングに使用。
  5. 耐放射線・耐蒸気性:医療用滅菌処理にも対応。

主な用途事例

分野 用途例
航空宇宙 配管部材、断熱材、配線部品
自動車 ギア、ABS部品、センサー
医療 人工椎間板、骨ネジ、手術器具
半導体 ICソケット、搬送治具、精密部品
化学プラント バルブ、ガスケット、シール部品

他のスーパーエンプラとの比較

材料 使用温度 耐薬品性 機械強度 成形性 価格 主な用途
PEEK ◎ 約260℃ 高い 医療、航空、自動車
PPS ◯ 約200℃ 自動車、家電
PI ◎ 300℃以上 × 非常に高い 半導体、航空
PES △ 約180℃ 医療、フィルム

PEEKの注意点・デメリット

  • 価格が高い(他の樹脂の数倍)
  • 成形には高温設備が必要
  • 紫外線にやや弱いため、屋外使用には対策が必要

PEEKが最適な場面

  • 高温・高圧下での長期使用が必要な部品
  • 金属部品の軽量化や腐食対策が求められる場面
  • 医療・半導体機器など高精度を要する用途

まとめ:PEEKは未来のものづくりを支える鍵

PEEKは、優れた特性を兼ね備えたスーパーエンプラの中でもトップクラスの素材です。高耐久・高機能を求められる場面では、金属の代替として今後さらに注目されるでしょう。

材料選定に悩んだ際は、PEEKをぜひ選択肢に加えてください。

PEEKは高温・高圧・薬品・摩耗など過酷な条件下でも安定した性能を発揮する高機能樹脂で、軽量かつ高強度な特性を活かし、医療機器、自動車部品、航空宇宙、半導体製造装置など多様な分野で金属代替素材として広く注目されています。このPEEKでまもるくんを特注で製作可能(金型製作の必要あり)。

まとめ:PEEKは未来のものづくりを支える鍵

PEEKは、優れた特性を兼ね備えたスーパーエンプラの中でもトップクラスの素材です。高耐久・高機能を求められる場面では、金属の代替として今後さらに注目されるでしょう。

材料選定に悩んだ際は、PEEKをぜひ選択肢に加えてください。

当社オリジナル製品 ボルトナット防錆キャップ「まもるくん®」は、PEEK素材での特注製作も可能です(※金型製作が必要となります)。高耐熱・高耐久を活かした特殊仕様でのご要望にも柔軟に対応いたします。

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お客様の用途に最適な素材・加工方法をご提案いたします。

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