共和ゴム株式会社

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スタッフコラムstaff column

樹脂成型品のお話を聞いてください

お世話になっております。

共和ゴム株式会社 東京営業所の小合です。

厳しい残暑もやっと落ち着いて来ました。朝は少し肌寒く感じる日も増えてきましたね!

 

前回、ゴムの成型品のお話をしましたが、今回は樹脂(プラスチック)のお話をしたいと思います。

実は共和ゴムは会社名に『ゴム』の文字がありながら、取扱量は樹脂のほうが圧倒的に多いんです。

大まかな定義ではゴムも樹脂の中に含まれるのですが、長くなるのでここでは止めておきます。。

 

私たちの身の回りにはたくさんのプラスチック製品があります。

(関西のおっちゃんはプラッチックと言います・笑)

一口にプラスチックと言っても用途に合わせて様々な種類があります。

 

熱に強いもの、薬品に強いもの、とにかく丈夫なもの、光沢が必要なもの、滑りが良いものなど、

ABSやポリプロピレンといった名前を聞かれたことも多いと思います。

 

製品になるまでの製造方法も様々で、かたまりを切ったり削ったりして完成させる『切削加工』や

原料を金型に流し込んで作る『射出成型』などが代表例です。

金型に流し込むと言っても、その速度はとんでもなく速く、人間の手の平など簡単に突き抜けるぐらいの高圧力で金型内に充填されます。

 

ゴムの成形は機械に人が付いて1回ごとに人間の力で製品を金型から取り出すことが殆どですが、

樹脂の射出成型では機械がすべてやってくれる場合が多いです。

私もこの業界長いですが、新人の頃はどちらの成形も実習をしたことがあり、

休憩に行く暇もないぐらい忙しいゴム成形に比べて、樹脂成型はなんて退屈なんだと思ってました(笑)

 

今から思えば当時の私が全く知識がなかっただけで、機械に任せて大量生産するためには事前のセッティングがとても重要で、金型温度、樹脂の温度、射出圧力、射出速度といった『成形条件』を成形技師と呼ばれる職人さんがちゃんと最適化してくれてたおかげで、新人の私でもその後の操作が順調に出来ていたのです。

 

また、射出成型で生産される製品は、とにかく肉厚が均一になっている必要があります。

もし、厚みの塊のような製品を成形すれば、その部分が内側に凹んでしまう『ヒケ』と呼ばれる不良が発生し、中身はスカスカの状態で、強度が全くありません。

一度、身の周りにある比較的厚みのあるプラスチック部品を裏側から覗いてみてください。

いくつもの部屋に分かれたような形になっていることが多いと思います。

このように、厚みのある部分を無くすことを『肉盗み』と呼びます。

子供のころ、レゴブロックを組み立てて遊んだ経験がある方は多いと思うのですが、

あの玩具は、この『肉盗み』が連結させるための隙間になっているという、非常によく考えられた製品なのです。

 

共和ゴムを代表する製品『なんでも継手』もこのような手法で生産される射出成型品なのです。

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