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FEP管とPF管の違いを徹底比較 | 用途・規格・価格・施工から選ぶ 電線管選定ガイド

角型FEP用なんでも継手 なんでも継手 カタログ

「図面にFEP管と書いてあるが、PF管で代用できないか」「地中埋設の見積もりで、どちらを拾えばいいのか分からない」——電材の購買や材料選定の現場では、FEP管とPF管の違いが曖昧なまま発注してしまい、現場で“入らない・使えない”というトラブルにつながることが少なくありません。

FEP管とPF管はどちらも合成樹脂製の電線・ケーブル保護管ですが、想定している使用場所も、耐えられる荷重も、そもそも準拠する規格の考え方も別物です。名前が似ているうえに、どちらも「曲がる樹脂の管」という点だけは共通しているため、混同されやすいのが実情です。

この記事では、購買部・材料選定担当の方が発注時に迷わないよう、FEP管とPF管の違いを「用途・使い分け」「規格・仕様」「価格・調達」「施工・接続部材」の4つの軸で整理します。
最後に、選定を一発で判断できるチェックリストとよくある質問もまとめました。

結論:FEP管は「地中埋設用」、PF管は「露出・隠蔽の屋内外用」

細かい話に入る前に、実務でまず押さえるべき結論から示します。

  • FEP管(波付硬質合成樹脂管) … 地面に埋める(地中埋設する)ための管。土圧や車の輪荷重に耐える波付き構造で、電力・通信ケーブルの地中引き込み経路に使う。
  • PF管(合成樹脂製可とう電線管) … 建物の中や露出部で使う柔らかい管。自消性(自己消火性)があり、屋内の隠蔽・露出はもちろん、屋外露出やコンクリート打ち込みにも対応する。

ざっくり言えば、「地中に埋めるならFEP管」「建物側の配線を通すならPF管」という棲み分けです。両者は代替関係ではなく、“守備範囲が違う別製品”だと考えると選定を誤りません。

以下で、この違いを軸ごとに深掘りしていきます。

1. 用途・使い分けの違い

FEP管の用途:地中埋設に特化

FEP管の最大の特徴は、外圧に強い波付き(コルゲート)構造です。管の外周が波打っていることで、土圧や、その上を通過する車両の輪荷重といった外部からの強い圧力に耐えられるよう設計されています。
このため用途は地中埋設が中心で、主に次のような場面で使われます。

  • 高圧・特別高圧ケーブルの地中引き込み経路
  • 電力ケーブルの地中埋設(管路式)
  • 通信・情報系ケーブルの地中配管
  • 屋外の受変電設備〜建物間の埋設ルート

波付き構造は外圧対策だけでなく、管内でケーブルを引き入れる際の摩擦を減らし、通線しやすくするメリットもあります。長尺での供給が可能な製品が多く、道路横断や敷地内の長い埋設ルートでも継手を減らして施工できます。

PF管の用途:屋内外の露出・隠蔽配管

一方のPF管は、自由に曲げられる柔軟性と施工性の高さが持ち味です。自消性を持つ難燃性の樹脂で成形されているため、火が接しても燃え広がりにくく、使用できる場所が広いのが特徴です。

  • 屋内の露出配管(機械室・ポンプ室・電気室など)
  • 天井裏・壁内などの隠蔽配管
  • コンクリート打ち込み配管
  • 屋外の露出配管(自消性・耐候性を活かした用途)
  • 太陽光発電設備の配線保護(後述のPFD管)

PF管は口径のバリエーションが広く、小口径から比較的大きな口径まで幅広い配線に対応できます。「建物側で電線を保護しながら取り回す」用途の主役といえる存在です。

混同しやすいCD管との関係も押さえておく

PF管とよく比較されるのがCD管です。CD管は自消性を持たず直射日光にも弱いため、コンクリート埋設専用(露出・屋外使用は不可)で、識別のため原則オレンジ色に着色されています。
「屋外でも使えるのがPF管、コンクリート埋設専用がCD管」という違いも、材料選定時には合わせて覚えておくと拾い間違いを防げます。

2. 規格・仕様の違い

準拠規格が異なる

FEP管とPF管は、そもそも準拠する規格の系統が違います。

項目 FEP管 PF管
正式名称 波付硬質合成樹脂管 合成樹脂製可とう電線管
関連規格 JIS C 3653(電力用ケーブルの地中埋設・引入れ施工方法) JIS C 8411(合成樹脂製可とう電線管)
構造 波付き(コルゲート)の硬質管 可とう性(柔軟)のフレキ管
主目的 地中埋設 屋内外での電線保護・可とう配管
自消性 ―(埋設前提)
※難燃性もあり
あり(自己消火性)

FEP管は「電力ケーブルを地中に埋設・引き入れるための施工方法」を定めたJIS C 3653に関連し、外圧・埋設を前提とした管です。PF管はJIS C 8411に基づく可とう電線管で、自消性の試験に合格していることが条件になっています。この「自消性の有無」が、PF管とCD管を分ける決定的な要件でもあります。

呼び径・サイズラインナップの違い

購買実務で重要なのがサイズ体系です。両者は呼び径の刻み方も守備範囲も異なります。

FEP管の呼び径(一般的なラインナップ)
FEP30/40/50/65/80/100/125/150/200 の概ね9サイズが流通しています。呼び数字は概ね内径に対応し、たとえばFEP30は外径約40mm・内径約30mm、最大のFEP200は外径約253mm・内径約200mm程度です。中〜大口径中心で、地中の太いケーブルを収めることを想定しています。

PF管の呼び径(一般的なラインナップ)
呼び14/16/22/28/36/42/54/70/82/104 などがあり、屋内配線でよく使う16・22といった小口径が主力です。50m巻などのロールで供給されるサイズが多く、取り回し重視の製品構成になっています。

PF管の「PFS」と「PFD」の違い

PF管を発注するとき、型式にPFSPFDという区別が出てきます。ここは拾い間違いが起きやすいポイントです。

種類 構造 特徴 向いている用途
PFS管 単層構造 自消性材料のみの単層。柔軟で取り回しやすい 屋内配管・一般的な屋外配管
PFD管 複層(二層)構造 外層に耐候性を持たせている 太陽光発電設備など

PFS管は単層で柔らかく扱いやすいのに対し、PFD管は外層に耐候性を持たせているため、屋外に向きます。太陽光の直流配線などでPFD管が指定されるのはこのためです。同じ「PF管」でも要求性能が違うので、図面の指定(PFS/PFD)は必ず確認しましょう。

色による識別

現場での識別性も選定要素です。CD管が原則オレンジ色に着色されているのに対し、PF管はアイボリー・ベージュやグレー、黒などが一般的です。FEP管は黒を標準に、難燃タイプでオレンジ系が用意される製品もあります。

3. 価格・コスト・調達の違い

単価感と販売単位

コストと調達方法にも違いがあります。

  • PF管:小口径(16・22)は50m巻などのロール販売が主流で、1巻あたり数千円台から。1mあたりに換算すると比較的安価で、屋内配線材として大量に使う前提の価格体系です。
  • FEP管1m単位(切り売り)や規定長さでの販売が中心。口径が大きくなるほど単価は上がり、小口径(FEP30程度)でも1mあたり数百円、大口径(FEP100以上)になると1mあたり千円を超える帯になります。長尺物は輸送に制限がかかる場合があり、納期・送料も含めた見積もりが必要です。
    ※価格は口径・メーカー・難燃タイプの有無・数量・時期によって大きく変動します。上記はあくまで目安で、実際の調達では必ず最新の見積もりを取得してください。

メーカーと主要ブランド(型番の当たりをつける)

見積書や図面では、一般名称ではなくメーカーの商品名で記載されることが多いため、代表的なブランドを押さえておくと拾いがスムーズになります。

FEP管の主なメーカー・ブランド

FEP管はメーカーごとに構造の作り方が異なる点にも注意が必要です。エフレックス・TACレックス・タイレックスなどがスパイラル管であるのに対し、ミラレックスは独立山(リブ管)という構造の違いがあります。
さらに同じφ100でもメーカーによって外径・内径・山ピッチが微妙に異なるため(例:外径φ128〜130、内径φ100〜101程度)、継手やベルマウスなどの付属部材は同一メーカーで揃えるのが安全です。

PF管の主なメーカー・ブランド

調達時のコスト最適化のポイント

購買目線でのコスト管理では、次の点が効いてきます。

  1. 異メーカー混在を避ける:FEP管は本体と継手・ベルマウスの寸法互換がメーカー依存のため、本体と付属部材を別メーカーで拾うと現場で嵌合不良が起きやすい。原則、本体と部材はセットで同一メーカーに統一する。
  2. 難燃タイプの要否を確認:難燃品は標準品より高価。図面・仕様で難燃指定がなければ標準品で足りるケースもあるため、過剰仕様を避ける。
  3. PFはPFS/PFDの取り違えに注意:屋外・太陽光でPFS管を拾ってしまうと耐候性不足で再発注になりかねない。指定の型式を厳守する。
  4. 長尺・大口径は納期と輸送条件を先読み:FEP管の長尺物は輸送制限がかかることがあるため、着工日から逆算した早めの手配が安全。

4. 施工・接続部材の違い

FEP管:埋設施工と専用継手

FEP管は地中埋設が前提のため、施工と付属部材も埋設仕様になります。

  • 埋設深さ:使用電圧で基準が異なります。7,000V以下の場合、舗装がない箇所では地表面から0.3m以上、舗装がある箇所では舗装下面から0.3m以上が目安です(高圧・特別高圧では別途基準あり)。
  • 埋設シート:管路上部に埋設表示シートを敷設します(管路深さの中間程度の深さに設置するのが一般的)。
  • 離隔距離:他管路との最小離隔が定められており、低圧と高圧で0.15m以上、特別高圧と弱電で0.6m以上などの規定があります。

FEP管の主な接続部材には、管同士をつなぐ直線継手、ハンドホール接続部でケーブルを保護するベルマウス、盤やプルボックスへ直接引き込むコネクタ、他種の電線管と接続する異種管継手などがあります。
前述のとおり、これらはメーカーごとに寸法体系が異なるため、本体と同じシリーズで揃えるのが原則です。

PF管:可とう性を活かした配管と付属部材

PF管は柔らかく曲げられるため、ボックス間の取り回しや曲がりの多い経路に強いのが施工上のメリットです。付属部材は、ボックスやプルボックスへ接続するPF管用コネクタ、管同士をつなぐカップリング、管を固定するサドルなどが中心となります。
施工上の注意点として、合成樹脂管は温度変化による膨張・収縮が大きいため、固定時に適度なたるみ(伸縮の逃げ)を持たせておく必要があります。これはFEP管・PF管に共通する樹脂管特有の配慮です。

サイズ選定の考え方(通線可否)

管径の選定は「収めるケーブルの外径」から逆算します。JIS C 3653を目安にすると次のとおりです。

  • 電力ケーブル:管の内径 ≒ ケーブル仕上がり外径の約1.5倍(2条以上なら外接円径の約1.5倍)
  • 通信ケーブル:管の内径 ≒ ケーブル外径の約2倍

内径に対してケーブルを詰め込みすぎると通線不良や許容電流の低下を招くため、購買段階でも「そのケーブルが本当にその呼び径に入るか」を確認しておくと、現場での差し戻しを防げます。

補足

なお、この「1.5倍」「2倍」FEP管専用のルールではなく、ケーブル保護管を選定する際の目安として広く採用されています。ただし、PF管など屋内配管では曲がり数や通線距離、将来の増設も考慮して、これより余裕のある管径を選定するケースも少なくありません。

FEP管とPF管の違い早見表(総まとめ)

比較項目 FEP管(波付硬質合成樹脂管) PF管(合成樹脂製可とう電線管)
主用途 地中埋設(電力・通信ケーブル) 屋内外の露出・隠蔽・打ち込み配管
構造 波付き硬質管(外圧に強い) 可とう性のフレキ管(柔軟)
関連規格 JIS C 3653 JIS C 8411
自消性 ―(埋設前提) あり
露出使用 基本不可(埋設用)
地中埋設 主用途 可(用途は建物側が中心)
主な呼び径 FEP30〜200(中〜大口径) 14〜104(16・22が主力)
販売単位 1m単位・規定長(切り売り中心) 50m巻などロール中心
主なメーカー 古河電気工業株式会社(エフレックス)、ナガセルータック株式会社(TACレックス)、タイガースポリマー株式会社(タイレックス)、未来工業株式会社(ミラレックス)ほか 未来工業株式会社(ミラフレキ)、パナソニック株式会社ほか
主な接続部材 直線継手・ベルマウス・コネクタ・異種管継手 コネクタ・カップリング・サドル

選定チェックリスト(発注前の最終確認)

材料選定・発注の前に、次の項目を確認すれば取り違えをほぼ防げます。

  1. 使用場所は「地中」か「建物側」か → 地中埋設ならFEP管、露出・隠蔽・打ち込みならPF管。
  2. PF管ならPFSかPFDか → 屋外・紫外線・太陽光ならPFD、屋内一般ならPFSで足りることが多い。
  3. 難燃タイプの指定はあるか → 指定がなければ標準品で過剰仕様を回避。
  4. 呼び径はケーブル外径から逆算したか → 電力は約1.5倍、通信は約2倍を目安に内径を確認。
  5. 本体と継手・ベルマウスは同一メーカーか → 特にFEP管は寸法互換がメーカー依存。
  6. 長尺・大口径の納期と輸送条件を確認したか → FEP長尺物は輸送制限に注意。

よくある質問(FAQ)

Q. FEP管をPF管の代わりに使えますか?

用途が根本的に違うため、基本的に代替はできません。FEP管は地中埋設用の硬質管で、露出配管には適しません。逆にPF管を地中の重埋設ルートに使うと外圧への耐性が不足する場合があります。図面指定に従うのが原則です。

Q. PF管とCD管の違いは何ですか?

最大の違いは自消性の有無です。PF管は自己消火性を持ち屋内外の露出でも使えますが、CD管は自消性がなくコンクリート埋設専用で、識別のため原則オレンジ色です。露出やむき出しの場所にCD管は使えません。

Q. FEP管はメーカーが違っても継手を共用できますか?

推奨しません。同じ呼び径でもメーカーごとに外径・内径・山ピッチが異なり、スパイラル管かリブ管かでも構造が違います。本体と継手・ベルマウスは同一メーカー・同一シリーズで揃えるのが安全です。

Q. PFD管はどんなときに指定されますか?

二層構造で外層の耐候性に優れており、太陽光発電の配線保護などで指定されることが多いです。屋内一般配管であればPFS管で足りるケースが一般的です。

まとめ

FEP管とPF管は名前こそ似ていますが、FEP管は地中埋設に特化した外圧に強い硬質管、PF管は屋内外で使える柔軟な可とう管という、守備範囲の異なる別製品です。選定を誤らないための要点は次のとおりです。

  • 使用場所(地中か建物側か)でまず大きく振り分ける
  • PF管はPFS(単層)/PFD(複層)の型式指定を厳守する
  • 規格はFEP管がJIS C 3653系、PF管がJIS C 8411で、自消性の有無が決定的な違い
  • FEP管は本体と継手・ベルマウスをメーカーで統一し、長尺物は納期・輸送を先読みする
  • 呼び径はケーブル外径から逆算し、通線可否を発注前に確認する

購買・材料選定の現場では、「地中=FEP、建物側=PF」という原則を軸に、型式・難燃指定・メーカー統一の3点を押さえれば、発注ミスと現場での差し戻しは大きく減らせます。図面や仕様書の指定を最優先しつつ、迷ったときは本記事の早見表とチェックリストをご活用ください。

本記事は電線管の一般的な選定知識をまとめたものです。実際の設計・施工にあたっては、最新のJIS規格・内線規程、各メーカーの製品仕様、および電気設備技術基準等の関連法令をご確認ください。価格・サイズ・仕様は製品やメーカー、時期により異なります。

また「FEP管とPF管の接続できる継手がありますか?」というお問い合わせが多数あります。
ナガセルータック株式会社様の異種管接続材料NP型シリーズの中に「NP30-PF22」と「NP30-PF28」の2種類があります。
ナガセルータック株式会社様のTACレックスφ30と、PF22やPF28が接続できる継手となります。
この継手を使うとFEP管とPF管が容易に接続できますので、とてもお薦めです。

ハンドホールとの接続には「なんでも継手」という選択肢も

FEP管をハンドホールへ接続する際、「メーカーが異なるため継手が合わない」「既設管との接続方法に困っている」といったケースは少なくありません。
そのような現場で活用されているのが、当社が製造・販売する「なんでも継手」です。
なんでも継手は、FEP管とハンドホールとの接続を容易にするための接続部材で、メーカーごとの寸法差や施工上の課題に対応できるよう設計されています。新設工事はもちろん、既設設備の改修や更新工事など、さまざまな現場でご採用いただいています。
FEP管はメーカーによって外径や山形状が異なるため、接続部材の選定は施工品質を左右する重要なポイントです。ハンドホールとの接続方法でお困りの際は、「なんでも継手」の採用もぜひご検討ください。
※対応可能な管種・呼び径については、製品カタログまたは共和ゴム株式会社までお問い合わせください。

過去のスタッフコラムも是非ご覧ください。
https://www.kyowa-r.cohttps://www.kyowa-r.com/columns//

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